2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2008/8/21 木曜日

韓国上映/『ビリン』/打ち合わせ

どうも『船、山にのぼる』の韓国上映が決まったようだ。日本のドキュメンタリー映画の特集上映が開催されるらしく、サンプルを送っていたのだけど、上映してもらえることになったようだ。本当は英語版を作っていろんな映画祭にエントリーしなければいけないのだけど、英語版を作るには翻訳も含めてそれなりにお金がかかるわけで、悩ましいところ。(エントリーしたって上映されるとは限らないし。)今回の韓国上映ではどういう状態になるのかよく分からないのだが。(採録シナリオは送った。)韓国に行きたい気もするが・・・難しいかなあ。

夕方、UPLINKに『ビリン・闘いの村』を見に行く。本当は昨日行きたかったのだけど、諸般の事情で今日に。来週までやってると勘違いしてたら、明日までだったので慌てて。鎌田さんがおられたので、今日の入場者数を聞くと、かなり少ない。正直言って、今までで一番少ない人数だった。さすがに落ち込む。週末のトークショーから来週の最終週に向けて少しは上向いてくれればいいのだが。(広島のほうは昨日までは好調のようだ。)

で、『ビリン・闘いの村』はパレスチナで非暴力の闘いを続ける村を撮った作品。冒頭からわずかな説明だけで、いきなりデモのシーンになり、身を乗り出した。その後、いくつかのインタビューも挟まれる。抵抗を示す意味でワールドカップを見ているシーンも印象深い。上映後、監督の佐藤レオさんにご挨拶。

さらにその後、鎌田さんと某企画について打ち合わせ。かなり骨格が見えてきたので、もう一度細部をつめようと思う。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:10:06

VIDEO ACT!

今日は夜、VIDEO ACT!の会議。毎月1回の会議。

(書いてしまうけど)VIDEO ACT!は今年10周年。僕自身も気がついたら10年関わっていたことになる。普段は個々ばらばらに活動しているけど、自主制作ビデオの普及・流通をサポートするためにカタログの配布などを行なっている。web上でも180作品ほどが登録されている。せっかく10年経ったのだから、何かやりたいな、という思い付きから始まって、上映会を企画中。言いだしっぺということもあって、プログラム案をあれこれ頭を悩ませているのだけど、これがなかなか難しい。加えて、他にも条件が出てきそうな気配。しばらく準備に時間がかかりそうだなあ。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:09:46

2008/8/19 火曜日

やらなければいけないことはあれど・・・

本当はやらなければいけないことがいくつかあるのだけど、なかなか思ったように進まない。休みボケか・・・。

いくつかの自主上映団体に資料を送った。上映を検討してくれればいいのだけど。

秋に企画しているある上映会のプログラムを練り直す。あれこれ検討していると頭がこんがらがって、うまくいかず。それでも明日までにはまとめないと・・・。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:00:09

2008/8/18 月曜日

何かと事務連絡

しばらくほったらかしにしていたことが重なって、細々といくつか事務連絡。

まあ、今日はそれほど何もなし、という日でしょうか・・。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:42:44

2008/8/17 日曜日

マラソン/『真剣勝負』/青春のロシアアヴァンギャルド展

今日は朝から女子マラソンの中継を見ていた。僕は結構、マラソン中継が好きで見るのだけど、それもここ10年ぐらいのような気がする。子どもの頃は、父親がマラソン中継を見ている横で、なんでこんなつまんないものを見てるんだろう、と思っていたのだけど、最近、その気持ちが少し分かる気がする。そう言えば、父が病室で最後に見たテレビは箱根駅伝だった。(1月4日に亡くなったから。)・・・と別に結果とは関係の無い話。テレビ映りがいい場所を選んでいるせいもあるだろうけど、北京の町並みの風景がきれいだった。(僕も4年前に北京には行ったことがあるのだけど、随分変わったみたいだ。)

昼過ぎ、今日も内田吐夢監督の『真剣勝負』を見る。遺作。宮本武蔵5部作は大好きで、DVDも持っているのだけど、番外編とも言うべきこの作品だけは見ていなかった。宍戸梅軒を演じた三国連太郎がよかった。子供を人質にする非情な武蔵に驚く。ぶつ切れの終わりにも驚く。

映画館の帰りがけ、「青春のロシアアヴァンギャルド展」が今日までだと気付いて見ることにした。この時代のロシアには興味がある。で、様々な画家の作品を見て、おぼろげながら傾向なども分かったのだけど、少し物足りず。それは多分、建築とかデザインとか他の分野も含めたロシアアヴァンギャルドが見たいなあ、と思ったから。ちなみに、画家の経歴などを読んでいると、舞台美術、衣装をやってた人も多いみたい。関連書籍も興味深いものが多かったのだけど、買うのは諦めた。

未分類 — text by 本田孝義 @ 19:41:04

『ダークナイト』

今日から広島での再上映が始まっているのだけど、どうだったろうか。気にはなりつつ、諸般の事情で広島に行くことは出来なかったので、気にはなる。どうやら、朝日新聞にも記事は出たようだ。(未確認だけど。)

そんなことを思いながらも、今日も映画館へ。見たのは『ダークナイト』。時々、すぐにはどう評価していいか分からない映画、というのがあるのだけど(そういう映画は決して悪い映画ではなく、魅力を感じつつ何か引っかかりを感じる映画)、この映画に関しても僕の感想は今のところ「判断保留」だ。世間的に評価が高いのはよく分かるのだけど、はたしてそれでいいのか、という疑問もある。ただ一つ、僕には久しぶりに都市建築についてちゃんと描かれた映画だなあ、と思った。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:05:16

2008/8/15 金曜日

第3回ガンダーラ映画祭/広島上映

今週は勝手に「お休み」と決めてはいるのだけど、いくつか気になることがあったので事務所に行った。まずは、UPLINKからの日報をチャック。昨日が平日だったので気になっていたのだけど、極端に入場者数が落ちた、ということはなくてほっとする。上映が始まって約1週間、まずまずといった感じでしょうか。明日からは広島の横川シネマで上映開始。1週間は東京と広島で上映されている、という状態が続く。

その後、UPLINKへ行って、第3回ガンダーラ映画祭、Cプログラム、Aプログラムを見る。全作品の感想を書くと大変なので気になった作品のことだけど。噂のChim↑Pomnの『アイムボカン』は中盤のオークションがアート界へのパロディになっていて面白かった。AプログラムのChim↑Pom作品は、カラスの大群を呼び寄せる映像がシュールで秀逸。井土紀州の『人に歴史あり』は短編、それも新聞・雑誌記事で構成した作品でありながら、井土らしい黒々とした作品で面白かった。2プログラムを見終わったら、なぜだかどっと疲れたけど。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:27:18

『いま ここにある風景』

今日は『いま ここにある風景』というドキュメンタリー映画を見た。簡単に言うと、カナダのエドワード・バーティンスキーという写真家と彼の写真を中心にしたドキュメンタリー。このバーティンスキーという人の写真は、映画の原題でもあるように「マニュファクチャード・ランドスケープ」(産業の風景)を切り取ったもの。それらの写真は痛ましくも美しく、スケール感もあるようなもの。それらの写真が好きか嫌いか、で映画の見方も大きく左右されると思う。僕は工場地帯とか、廃墟とかの写真も好きなので、概ね好きな部類の写真ではある。今作では特に中国の風景が中心。その工業化した風景はすざまじい。ただ映画としては微妙なところもあって、バーティンスキーという写真家のドキュメンタリーでもなければ、中国の現在を生々しく描くわけでもなく、写真論でもない。そこがいい点でもありながら、微妙な感じでもある。まあ、写真の世界を追体験させるようなものではあるのだが。個人的には三峡ダムの工事現場を見れたのはよかった。その想像を絶する巨大さ!(移住させられる住民の姿は多くのドキュメンタリーで見てきたのでそれほど感じるものはない。)理由ははっきりしないのだが、僕は最後のほうで気分が悪くなってきた。クレジットを見ながら、撮影のピーター・メトラーってどこかで聞いた名前だなあ、と思っていたら、かつて山形映画祭で見た『ピクチャー・オブ・ライト』の監督だった。もっともこの映画、オーロラがきれいだった印象しかないのだが。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:39:36

2008/8/13 水曜日

『おいしいコーヒーの真実』『ビューティフル・ルーザーズ』

今日・水曜日はUPLINKの入場料金が1000円なので、『船、山にのぼる』の入場者がどうか気になったので、劇場に行ってみた。受付で聞くと、まあ、悪くは無い入場者数だったのでほっとする。映画が終わるのを待っていると、知人が2人見に来てくれていたのでありがたかった。こういうこともあるから、たまには劇場に顔を出さないとねえ。

で、その後に上映される『おいしいコーヒーの真実』をやっと見た。6月末に公開されて、大ヒットと聞いていた。やはり今は、食とか環境とかに多くの人が関心を持っているのだろう。最近、そういうドキュメンタリーが立て続けにヒットしている。このドキュメンタリーは、簡単に言うとグローバル経済の中で、コーヒー豆の生産地(この映画ではエチオピア)の農民は困窮し、多国籍企業はますます栄えている姿を描いたもの。僕は、内容は興味深く見ていたのだけど、半分ぐらいまで先進国の様子とエチオピアの対比、交互に描く構成に少し違和感を持っていた。分かり易い描き方なのだけど、ちょっと効率が良すぎるなあ、と思っていたのだ。けど、真ん中辺りからエチオピアの現実に重きをおいて描き出す辺りから面白くなった。

それから今日はもう1本ドキュメンタリーを見た。ちょうど時間が合ったのだ。見たのは『ビューティフル・ルーザーズ』。こちらも簡単に内容を説明すると、90年代初頭、アメリカのストリートから生まれたアートの歴史(というには短く近いけど)を紹介するもの。見る前に大勢のアーティストのインタビューが出てくることが分かったので、ちょっと警戒(つまらなかったらどうしよう)と思っていたけど、杞憂に終わり面白かった。監督自身が伝説的なギャラリーをやっていた人だけあって、アートシーンの描き方が内在的なのだ。ただ見ながら思っていたのは、なんとなく「過去形」に感じたのは気のせいだろうか。もっとも、僕は出てくるアートはそれほど好きな部類ではない。もっと気になっていたのは、こうしたアートが日本に紹介されて、日本でもスタイルを真似したようなものもあったけど、どうも借り物感がしていること。(その辺は音楽で言えば日本のヒップ・ホップも近いかもしれない。)じゃあ、日本のストリート、あるいはユースカルチャーからどんなアートが生まれたのだろう、ということ。僕が思うに、アメリカと日本では文化土壌が違うので、日本の場合はストリートからはアートが生まれにくいのかなあ、と思った。同時代的には、日本の場合は外に向くのではなく、内に向いて(引きこもりアート?)アートや他のジャンルで表現があったような気がする。あまりにも浅薄な感想ですが。そんなことは置いておいて、悪ガキから生まれたアートシーンを知るにはいいドキュメンタリーだと思った。

今週は映画ばかり見る週間です。

未分類 — text by 本田孝義 @ 20:18:44

2008/8/12 火曜日

新聞連載/『妖刀物語 花の吉原百人斬り』

今日から中国新聞で『船、山にのぼる』に関して僕が執筆したコラムが8回連続で連載されている、はずだ。横川シネマの溝口さんに聞いたところ、確かに掲載されていた、そうだ。と言うのも、広島県を中心にした新聞だから、当然、僕はまだ読むことが出来ていないわけで、初めての新聞連載でありながらあまり実感がわかない、という奇妙な感じもするのだ。また、今日、連絡があり、朝日新聞広島版でも、記事にしてくれそうだ。少しでも横川シネマに見に来てくれる人が増えればいいのだが・・・。

東京のほうは、今日までのところの入場者数が分かった。ひどい、というほどではないが、願わくばもう少し来てくれるといいのだが・・・。でも、このお盆の時期に来てくださるのはありがたい。

夕方、今日もシネマヴェーラに行った。見たのは内田吐夢監督『妖刀物語 花の吉原百人斬り』。とにかく素晴らしい。

ところで、僕が内田吐夢監督のことを知ったのは橋本治著『完本チャンバラ時代劇講座』。この本は名著だと思うのだけど、どうも絶版らしい。橋本治はチャンバラ映画が好きで古典文学の勉強をしたぐらいだから、チャンバラ映画に流れている文学的背景の解説まで細かく面白い。いい本だと思うんだけどな。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:52:47

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