2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2008/8/27 水曜日

UPLINK/「舟越桂 夏の邸宅」

今日はUPLINKに行ってきた。上映期間中、最後の割引デーとあって、気になったのだ。残念ながらものすごく増えている、ということはないのだけど、それなりに人が来てくれていた。今日も知った方が3人ほどいて、中には「見に来てよかったです」と声を掛けてくださる方もいた。こういう声を聞くと少し元気になる。残り2日間。最終日にも行こう、と思う。

その後、気になっていた展覧会「舟越桂 夏の邸宅」を見に、東京都庭園美術館に行ってきた。舟越さんの彫刻の実物を見るチャンスがなかなかなくて、数年前の個展も見逃していたから見たかったのだ。同時に、あのアール・デコ調の建物での展示というのも気になった。これがものすごく良かった。一つ一つの作品がいいのはもちろんなのだけど、建物の雰囲気と相まって、彫刻と空間から清冽な物語が立ち上ってくるようで、ぐっとくる。ドローイングも興味深かった。

ただ、どうしても解せないことが一つ。(展覧会の内容とは関係ない。)今年になって、東京都の公共施設にオリンピック招致ののぼりがばかすかと立つようになったのだけど、美術館にまで立てるのはいかがなものか。莫大なお金を使って招致活動をするのもなんだかなあ、という気持ちがあるが、百歩譲ってスポーツ施設にそうしたのぼりを立てるのならまだ分かるのだけど、現代美術館だの写真美術館だの庭園美術館だのに立っていると、雰囲気をぶち壊していてセンスの無さにあきれてしまう。各々の文化施設も困っているでしょうけど。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:48:20