2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2008/3/22 土曜日

パンフ色校正/チラシ撒き/お墓/お伽噺

午前中、山猫印刷にデザイナーの高木さんと行って、パンフレットの色校正。多分、問題なし、と思う。ただ、表紙だけ厚めの紙に変えてもらうことにした。

その後、日暮里に来たついでに、谷中界隈のギャラリーにチラシを撒きに行く。とあるギャラリーに飛び込みで行ったら、写真展をやっていて、チラシを渡すと「船をつくる話」のことを知っていた。こういう出会いがあるから面白い。

いい街だなあ、と思っていると谷中墓地のあたりがすごい人。桜は開花したばかりだし、花見には早いよなあ、と思っていたら墓参りの人達だった。そうだ、今は墓参りの時期だった。たくさんのお墓の横を通りながら、そういえば父の墓参りにしばらく行っていないことを思い出した。ああ、亡くなってからも親不孝か、と思い、ちと感傷的になる。少し落ち着いたら岡山に帰って墓参りをしないとなあ。

2時間ほど歩いていたら、少しくたびれた。他の場所に行こうかとおもいながら、結局、ひよる。

そのまま錦糸町に帰って、映画『魔法にかけられて』を見る。予告編を見た時から楽しそうだなあ、と思って見たかったのだ。(本当は「見るべき」映画も多々あるのに・・・。)ディズニーのセルフパロディーと思っていたけど、さにあらず。これは「お伽噺」の勝利宣言だ。そこがうれしい。お姫様が現実を知ってしょぼくれる話かと思っていたので。

その「お伽噺」。日本って「お伽噺」と言えば、大体けなす時に使われる。でも、僕は必要なお伽噺もあると思うのだ。だから、北川フラムさんが『船、山にのぼる』に対して、「お伽噺」というコメントをくださったのは、嬉しかったのだ。実は今回の映画、裏テーマとしてドキュメンタリー映画にファンタジーは可能か、というのがあった。プロジェクト自体にファンタジーの匂いを感じた。だから、普通、水と油のように考えられている、ドキュメンタリー/ファンタジーが接続できるのではないか、と思ったのだ。ちなみに、僕がドキュメンタリー/ファンタジーの最高峰と思っているのが『1000年刻みの日時計』だったりする。

まあ、タイトルからして『船、山にのぼる』だからなあ。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:39:40