2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2008/7/3 木曜日

北海道の2日間

7月2日 少し早めに千歳空港に着く。予定まで時間があったので、G8メディアネットワークの市民メディアセンター天神山に行ってみた。その後、シアターキノへ行って、中島洋さん、ひろみさんにご挨拶。ホテルにチェックイン。18:30からシンポジウムの打ち合わせ。札幌のアーティストの磯崎道佳さん、アートコーディネイターの小田井真美さん(司会)が加わってくださる。PHスタジオの「船をつくる話」に関してあれこれお話をする。この日、キノカフェではアイヌ料理会が開かれていたので、僕もいただく。これがおいしいのなんの!・・・するとあっという間に時間がなくなって、ATTICでの映画講座で『ニュータウン物語』について話す時間に。3人の方が見てくれた。短い時間にがーと話した。・・・するとまたぎりぎりの時間になって、ふたたびシアターキノへ。もうすぐ、『船、山にのぼる』の上映時間。入りが心配だったけど、劇場に行ってみると、なんと補助席を出しているところでした。通路も一杯の満席。ありがたい。(磯崎さんが教えている大学の学生が数十人来てくれていたようだ。)僕も客席から見ました。

その後、シンポジウム。磯崎さんが「船をつくる話」の初期に参加されていたので、随分、具体的に話してくださり助かった。また、アートに関してはお二方は専門ですから、分かり易く、重要なポイントを話してくださり、これまた助かった。途中、自分でもしどろもどろになったとこもあって冷や汗。前のほうでは学生がノートをとっていたりする。なんとか1時間、話し終える。

その後、簡単に中島洋さんと打ち上げ。

7月3日 帰りの飛行機を遅めに採っていたから時間が少し出来た。どこか行こうかな、と考えていたら、昨日のシンポジウムでも少し話が出た、モエレ沼公園に行ってみたくなった。中心市街地から少し離れているから、大丈夫かなあ、と思いつつとにかく行ってみることに。迷うことなくバスで到着。ガイドには「ゆっくり歩くと半日かかる」なんて書いてあったから、入り口だけでもいいやと思っていたら、レンタサイクルがあったので、さっそく借りる。約1時間、自転車をぶっとばして散策。モエレ山に上るときには息切れしてなさけない。山のてっぺんでは、すごい景観と同時に、落っこちそうな不思議な感覚を覚えた。そもそも、この公演、イサム・ノグチの遺作として知られている。そう思ってみるからか、きちんとデザインされた空間であることがすぐ分かる。美しいと思う気持ちと、何か落ち着かない気持ちがせめぎあう。なんだろう、と思っていたら、古墳を思い出した。別にイサム・ノグチが眠っているわけではないが、何かを「残す」のだという意思と統制の取れたデザインが古墳との共通性を感じさせるのだろうか。いずれにせよ、見れてよかった。

ぎりぎりになったが、無事、空港について、帰京。充実した2日間でした。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:13:43