『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』
今日は夜、『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』(三宅流監督)を試写で見た。なかなか読みづらいタイトルかもしれないが、「くっきょうのち」と読むそうだ。内容紹介をコピペさせてもらうと、岩手県北上市の岩崎、という農村地域に古くから伝わる民俗芸能、「岩崎鬼剣舞」(国指定重要無形民俗文化財)。1300年の歴史を持つ、と言われるこの芸能は、もとは念仏を唱えながら踊る「念仏剣舞」ですが、異形の面をつけて勇壮に踊ることから「鬼剣舞」とよばれています。一年間、鬼剣舞にたずさわる人々、その地域に生きる人々の姿を追い続けたドキュメンタリー映画。さすがに1年間追い続けただけあって、季節ごと様々な場面で踊られる鬼剣舞がたくさん出てくる。加えて面白いのは、伝統芸能、というと、つい高齢者が細々と続けているイメージがあるかもしれないが、小学生から高校生まで、皆楽しそうに舞っているのだ!だからこそ、小学校の閉校という、寂しい盆踊りでも皆が同じ踊りを踊って、ほとんどカーニバルのような場面が出来するのだった。そして、鬼剣舞は文字通り冠婚葬祭で踊られる。こうして見てくると、人の一生も、地域の季節も鬼剣舞とともに回っていることが伝わってくる。本作は2008年の作品だが、昨年の東日本大震災を受けて、昨年東北で巡回上映してきたそうだ。その思いが東京まで届いてほしい。