2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2010/10/12 火曜日

『小屋丸 冬と春』トークショー/上村松園展

今日は午前中、ユーロスペースに行って『小屋丸 冬と春』http://www.echigo-tsumari.jp/artevent/koyamaru.html のトークショーに出てきた。対談は建築評論家の五十嵐太郎さん。行く前は、あれも話せる、これも話せる、と考えていたのだけど、上映後のトークショーはいかんせん時間が限られているので、まぁ、あまり無理をせず、話を広げず話す。五十嵐さんが見聞きしてきた雪国体験を建築評論家の視点から話してくださって、横で聞いていて面白かった。満席に近い入場者。

その後、東京国立近代美術館に行って「上村松園展」を見る。ゲロ混み。人気のほどを知る。人の動きに合わせて見るとフラストレーションが溜るので人の頭越しになってもしょうがないので、自分のペースで見る。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:02:13

2010/10/11 月曜日

日本文化デザイン会議2010アートプロジェクトwith北本ビタミン:2日目

今日も午後から日本文化デザイン会議2010アートプロジェクトwith北本ビタミンに行ってきた。昨日の雨で今日の天気も心配だったけど、午後からはすっかり晴れた。よかった。駅の改札を出ると知った方が数人いてばったり。僕はシャトルバスで”森のレストラン”に向かう。会場に入ったとたん、とても素敵なところで楽しくなる。地元の幼稚園が自然教育のために持っている”森”を今回のイベントに合わせて、建築家の方々がいくつかのアイテムを加えて、心地いい空間を作り出していた。まずは、北本カレーをいただく。地元の方の家庭の味。優しいカレーだった。森の中で大きなテーブルで大勢の方々と食べていると、ふと、林間学校の記憶が蘇ってきた。しばし、コンサートを聞いて、「古びた納屋」という、その名の通り納屋をリノベーションした所を見に行く。1階の農機具を壁にディスプレイした様が無性にかっこいい。新しく作られた階段を上るとそこが展示空間。昨日のパネルディスカッションで小泉雅生さんが言われていたように、確かに密閉度は低いのかもしれない。でも、何か面白く使えそうな空間だと思う。森の中を散策して再び、森のレストランへ。ぼうっとライブを聞き続ける。気持ちいい。日も暮れて、いよいよ上映会の準備。野外での上映は何かと大変。スクリーン一枚張るのだって大変だ。(僕も何度か経験が・・・。)多くの方々の協力で、予定時間を少し押したけど19:20頃上映開始。僕は、「船、山にのぼる」という映画の内容もあって、いつか森の中で上映できないかな、と夢想したことがある。それが縁あってこうして今日実現してしまった。感謝。秋の鈴虫が鳴いて(今日の上映会はその名も”すずむしキネマ”)いい感じだった。多くの方が見てくださった。上映後、少しだけご挨拶。車で駅まで送ってもらって帰宅。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:44:44

2010/10/9 土曜日

日本文化デザイン会議2010アートプロジェクトwith北本ビタミン

今日は午前中から”日本文化デザイン会議2010アートプロジェクトwith北本ビタミン”という、名前だけ書くと何とも長いイベントに行ってきた。僕自身、埼玉県北本市に行くのは初めて。まずは11:00~のパネルディスカッション「リノベーションの新時代―再生建築の可能性はどこに向かうのか?」を聞きたい、と思ったのだ。雨が降る中、時間ぎりぎりについて会場に向かうと、ラーメン屋の2階に車座、というラフな感じでちょっとびっくり。あさって、ユーロスペースで対談することになっている、五十嵐太郎さんにご挨拶。今回の企画で行われたリノベーションの話はいずれも具体的な話だったので興味深かった。街をどう読み解くか、というのは面白いものです。今回のイベントは大きく言って3つの会場に分かれている。今夏の瀬戸内の島と同様に、レンタサイクルで回ろうと思っていたのだけど、さすがの雨で断念。路線バスで北本団地へ。団地の広場には漁船が。まるで「船、団地にのぼる」?この船の謎は、空き店舗で展開中の「はみだし探検隊」をのぞくと分かる。この探検隊は団地内の小学生・中学生が中心のグループ。子供たちの自由な発想で考えられた様々なプランが楽しい。それらの中で無人島に船で行くプロジェクトを本気で実行するのだとか。先の船はそのための船だったのだ。少し先の空き店舗では「リビングルーム」と題してアーティストの北澤潤さんが団地内の人との出会いから家具などを集めてきた部屋が出来ている。小さな小物にいたるまで、人々との記憶が染みついているようで妙に落ち着く。子供たちも遊びに来ていてにぎやか。再びバスに乗って、駅まで戻る。まちづくりキャラバンをのぞく。駅前の改修計画があるそうで、アトリエワン設計、と聞いた。駅の東側で目的地に行くまでに路に迷う。簡易地図と実際はやはり違うもんだ。元氷屋で西尾美也さんの「Peaple’s House」を見る。古着のパッチワークで再生された服や各地でのプロジェクト写真。ここからさらに15分ほど歩いて「筋トレハウジング」なる、名だけ聞くとなんだか意味不明な場所へ行く。ORERAという大学生のグループが企画しているのは、空家の一軒家を皆で持ち上げよう、というアホな(この場合ほめ言葉です、念のため)企画。勢いで思いついたとしても、実現するのは大変そうなのは想像に難くない。実際に持ち上げるのはあさって午前中のようだけど、僕は行けないので実際の現場を見て見たかったのだ。多くの人が持ち上げられるように、家には何本もの担ぎ棒(?)が貫通。基礎部分とも切り離し、内部の壁も取られている模様。はたして持ちあがるのか、どこかで報告を見たいものだ。本当はもうひとつパネルディスカッションを聞きたかったのだけど、予想以上に時間がかかってしまって、半分ほど終わっていたので、そのまま帰ることにした。森エリアには今日は行かなかったのだけど、明日の夜はそこで「船、山にのぼる」の上映があるので、明日行くことにする。それにしても、雨がなぁ。雨が降らなければいい雰囲気の上映になりそうなのに・・・・。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:58:07

工事

少し前から今住んでいるマンションの改修工事が始まった。ベランダの周りには足場が組まれていて、なんかちょっと落ち着かない感じ。網戸を外してください、との指示があったので網戸を外す。工事はしばらくかかる模様。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:05:09

2010/10/8 金曜日

石上純也展

とあることがありまして、建築家の石上純也さんのことがここのところ気になっていました。ヴェネチア・ビエンナーレ建築展で受賞した、ということとは直接関係があるわけではないのですが。そう思っていたら、資生堂ギャラリーで「石上純也展建築はどこまで小さく、あるいは、どこまで大きくひろがっていくのだろうか?」をやっているのを知って、見に行ってみた。展示は約60の模型の展示。建築関係の模型の展示となると、やたら精巧でそれなりの大きさを持ったものが多いと思うのですが、本展の模型は一つ一つが小さく、その小ささに意味がある展示だと思います。実際に建てられた・建てられつつあるものだけではなく、建築の可能性を探るステディー模型も数多くありました。淡い色をパステルっぽく彩色したものもあり、ちょっと見にはかわいい感じにも。多くの建築で軽さ・引き算で設計された感じを受けました。少し前の僕なら単純に「いい」と思ったと思うのですが、今の僕の興味は少し違うところにあり、その違いも考えていました。でも、僕にとってはあるヒントがある展示でした。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:20:25

2010/10/6 水曜日

『アイ・コンタクト』

世の中には不思議な偶然というものがあるものだ。本題に入る前置きが長くなるが書いておこう。一昨日、you tubeで『船、山にのぼる』の予告編を見た人からコメントが書き込まれた。所々、間違った日本語があったので、変だなと思いつつ投稿者のページに行ってみると、ロバート・ホスキンさんからだった。僕の初めての長編ドキュメンタリー映画は『デフ・ディレクター~あるろうあ者の記録~』(1995年)という作品なのだけど、その主人公がロバートさん。彼はオーストラリア出身のろう者で、日本人のろう者靖子さんと結婚して日本に住んでいた。とても映画が好きで、わざわざ35mmフィルムのカメラをアメリカで買って、日本で映画を作ろうとしていた。僕のドキュメンタリー映画は、言わば彼の映画製作を描いた、一種のメイキングだった。スポンサーもない、自主制作で35mm映画を作るのは無謀だと思ったが、彼はフィルムにこだわり、短編ではあるけれど何本か映画を作った。ある時から彼と会わなくなってしばらくして、奥さんとオーストラリアに帰った、と人づてに聞いていた。その彼から本当に久しぶりにコンタクトがあって驚いたのだ。そんなことがあった後、今日、『アイ・コンタクト もう1つのなでしこジャパン ろう者女子サッカー』というドキュメンタリー映画を見た。4年に一度開催されるデフリンピック(聴覚障害者のオリンピック)に出場した女子サッカーチームのドキュメンタリー。映画の前半は、彼女たちや両親たちのインタビューから、耳が聞こえないこと、ろう教育のこと、サッカーへの思いなどがテンポよく描かれていく。その中では、メンバーのバックボーンの違い(両親がろう者か聴者かという違いは大きい)なども分かってくる。僕は最近全然手話を使っていないので、ほとんど忘れているに等しい状態。ろう学校では口話教育が主で、近年やっと手話教育も行われるようになった、というあたりは知らない人にとってはやや分かりづらいかもしれない。そして、後半は台湾で行われたサッカーの試合。最初の2試合苦戦。タイ戦で初勝利。そして、最後のデンマーク戦。僕はこの最後のクライマックスで少しがっかりしてしまった。映画は演出として「無音」になるのだ。「聞こえない」戦いの表現として。人によって考え方は違うと思うけど、僕は『デフ・ディレクター』を作っていた時は絶対「無音」だけは使うまい、と思っていた。その理由を論理的に説明するのは難しいのだけど、多分、僕にとってのモラルみたいなものだったのだろう。僕の考えが正しいわけでは全くない。ただ、僕はこの映画の「無音」が嫌いだった、というだけだ。全体として面白い映画だったのだけど、その点だけが残念だった。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:47:59

2010/10/5 火曜日

「琉球処分」(上・下)

昨日から読み始めた経済学の本。だいたい、こうした分野の本は苦手なので難儀をしているが、内容は面白い。

それとは関係なく、最近、「琉球処分」(上・下)(大城立裕著)を読んだ。明治になって琉球王国から「沖縄県」になる過程を琉球側を中心に内在的に描きだした小説。興味深い、面白い小説でした。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:09:43

2010/10/4 月曜日

調べ物

ここのところ、ある気になっていることがあって調べ物をしている。今日はネット上であれこれ情報を集めていたのだが、どうしても読みたい本があって、慌てて新宿の書店に行って本を買った。こうした”勉強”はあまり好きではないのだけど、まぁ、興味を持ったことを調べるのは面白い。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:03:11

2010/10/3 日曜日

カフェ放送てれれ@西荻窪ethica

今日は午後からカフェ放送てれれ@西荻窪ethicaに行ってきた。西荻窪の小さなお店・ethicaの屋根裏のような場所での上映会。こういう小じんまりした上映も面白い。見たのは短編6本。てれれが面白いのは、題材も描き方も幅広くて雑多なところ。今日見た中で傑作だと思った作品が1本。『オレの歌』という作品はいわゆるPV(プロモーションビデオ)なのだけど、ラップを歌うMCナムは在日ベトナム人で、親がベトナム戦争の時ボーピープルとなり日本に来たルーツから、無国籍状態に置かれる怒りなどを表現していて、感動的でかつかっこいい。聞けば、撮影も同胞の高校生だとか。僕には響きました。この映像はyou tubeでも見れます。(ここ。)

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:38:51

2010/10/2 土曜日

『小屋丸 冬と春』

今日は午前中、『小屋丸 冬と春』 http://www.echigo-tsumari.jp/artevent/koyamaru.html の公開初日に行ってきた。僕は直接関わっているわけではないのだけど、折々で何かと公開の相談にのってきたこともあって、公開初日がどんな感じか気になったのだ。と同時に、11日にはトークショーに出ることになったので、もう一度スクリーンで見ておこう、とも思ったのだ。いくつか気になっていたことはあったのだけど、大勢の人が見に来ていてとりあえずよかった。初日が寂しいと本当に悲しいから。今日で見たのは3回目だけど、あらためて不思議な映画だなあ、と思った。どういうところが不思議なのか、を11日のトークショーで喋りたい、と思ってます。(五十嵐太郎さんとのトークなので、どういう方向に行くか分かりませんが。)上映後のアルベローラ監督、北川フラムさんの話を聞く。アルベローラさんの美術作品の映像を見ながら、僕が映画で感じたこととの共通点を思う。アルベローラ監督にはお会いしていなかったので、ご挨拶。厚かましくも『船、山にのぼる』のDVDをお渡しする。北川さんにも久しぶりにお会いしたのでご挨拶。お二方と別れてから、ユーロスペース事務所でプレゼント用魚沼産コシヒカリ小袋を作るお手伝い。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:47:01

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