2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2010/2/9 火曜日

映像発信てれれ上映会

今日は、夜、国立にあるキノ・キュッヘに行って、映像発信てれれの特別上映会「食と○○」特集を見た。キノ・キュッヘのマスター佐々木さんやてれれ代表・下之坊さんなど久しぶりに会う方がいっぱい。映像発信てれれは関西を中心に毎月何でもありの上映会をカフェなどで上映している。今日見たのは、年に一度、テーマを決めて募集した作品の作品集。テーマが食だけあって、冒頭からおいしそうな映像が。かと思えば、ひたすら麺をすする映像などなど面白い。てれれがいいのは、作品の「完成度」を求めるのではなく、なんでもありなゆるい感じが魅力。今までいくつか見てきたけど、いつみても「自由」な感じがいい。上映後、いろんな人といろんな話。こうして、顔を合わせて話が出来るのが上映会の楽しさ。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:21:25

2010/2/7 日曜日

検見川送信所を知る会

約1年ほど前、法政大学在学中、僕が所属していた映画サークルではないけれど、他の映画サークルにいたある方から、you tube上で、「今、こんなことをやってます」というメールをいただいた。もう大学を卒業して20年近く経つのによく覚えてくれていたもんだなあ、と思い嬉しかった。で、その彼がやっているのが「検見川送信所を知る会」という活動だった。最近、you tube上でイベント告知の映像を見てふと思い出し、今日、そのイベントに行ってみた。偶然だけど、先日はテレビ東京の「空から日本を見てみよう」を見ていて(総武線沿線だったので、うちの近所も映るかと思って)その検見川送信所も紹介されていた。

そもそも検見川送信所とは1926年に竣工した、日本初の国際放送をした場所だとか。1979年に閉鎖されすでに30年以上たち、廃墟のようになっているが、昨年、取り壊し騒ぎで有名になった東京中央郵便局を設計した吉田鉄郎が設計した建物ということもあって、保存活動が起きている。今日のイベントでは、第一部でニュース映像などの紹介とかつて働いていた方の歴史的な話。第2部では、昨年、千葉市長とともに中に入った映像が公開された。外見は少しいかつい感じだが、中はいかにもモダン建築の意匠を凝らした様子がうかがえる。丸みを帯びた通路、窓、階段の手すりなど魅力的。実物を見ることができたら、多分、かっこいい建築として話題となるのではないだろうか。保存に向けて、調査費用が計上されこれからまさに千葉市議会で審議されるのだとか。ビデオの中で市長も言っていたけど、僕が気になったのは、活用方法をいろんなアイディアを出しあったらいいなあ、ということ。歴史的建造物の保存運動は各地でおきて、実際、保存されたものも多いけど、保存するだけではなく、今、生きている人たちがその建物を使ってこそ意味があるように思う。今日、話を聞いて僕が個人的に思ったのは、かつて送信所だったのだから、現代の送信所のようにメディア・センターみたいな使い方が出来れば面白いなあ、と思った。

イベントの最後の方で発言されていたのが、建築ジャーナリストの磯達男さん。実は面識がなかったのだけど、「船、山にのぼる」に一瞬だけ映っている。こういう場でごあいさつ出来てよかった。

未分類 — text by 本田孝義 @ 22:42:21

「未来映画術 2001年宇宙の旅」

少し前にBlu-rayで『2001年宇宙の旅』を見て、ふと買ったまま読んでいなかった本があったことを思い出した。で、「未来映画術『2001年宇宙の旅』」を読んだ。言わば『2001年宇宙の旅』の貴重なメイキング本。いかに破格の規模で制作された映画かよく分かる。図版も豊富で面白い。それで思い出したのだが、子供のころ、ビデオレンタル勃興期にわくわくして『2001年宇宙の旅』を借りたのだが、途中で寝てしまい撃沈。しばらくしてもう一度挑戦したが、木星のディスカバリー号のシーンでまた撃沈。(あの、宇宙服の呼吸音が続くシーンは静かで静かで・・。)僕には無理な映画なのかな、と思っていたが、東京に来てリバイバル上映に出くわし、スクリーンで見て驚嘆した経験がある。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:09:00

2010/2/5 金曜日

「コミュニティを問い直す」「社会をつくる自由」

最近読んだ本2冊。まずは「コミュニティを問い直す つながり・都市・日本社会の未来」(広井良典著)。内容をコピペすると、戦後の日本社会で人々は、会社や家族という「共同体」を築き、生活の基盤としてきた。だが、そうした「関係性」のあり方を可能にした経済成長の時代が終わるとともに、個人の社会的孤立は深刻化している。「個人」がしっかりと独立しつつ、いかにして新たなコミュニティを創造するか―この問いの探究こそが、わが国の未来そして地球社会の今後を展望するうえでの中心的課題となろう。本書は、都市、グローバル化、社会保障、地域再生、ケア、科学、公共政策などの多様な観点から、新たな「つながり」の形を掘り下げる大胆な試みである、という本。新書。なかなかに精緻な分析でうなづけること多し。では、現実にどう実践するのか、という部分は難しいだろうなあ、とも思う。

上記の本で少し不満な部分もあったので読んでみたのが「社会をつくる自由―反コミュニティのデモクラシー」(竹井隆人著)。これも内容をコピペすると、社会と自由とは相対立し、憂慮される社会の連帯の喪失に自由の進展が手を貸してきたと見られている。この連帯を取り戻そうとするあまり、無責任な「コミュニティ」なる「仲良し」が蔓延し、それによって自由は制約を強いられているが、自由には社会を自らが責任を持って担う面もあるのではないか。この「社会をつくる自由」は、同調圧力に屈しない「反コミュニティのデモクラシー」を契機として現れる。これを出発点に、本書は自らと異なる他者とも社会をつくる方途を鮮やかに描き出そうとする、という本。新書。とかく閉鎖的と批判されるゲーテッド・コミュニティーを違った角度から考察する部分などは面白かった。また、社会を作る基礎として「集合住宅デモクラシー」を提示する部分も面白かった。けど、こちらも現実はなかなかに難しそう。ちなみに、本書は2009年3月刊、前書は2009年8月刊。僕はたまたま逆の順序で読んだ。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:14:49

秋葉原で

いくつか機材のことで知りたいことがあった。ネットで情報を集めても結局のところよく分からなかったので、秋葉原の某所に行ってみた。おおよそ、今の状況が分かった。簡単に言うと、ビデオカメラは業務用もほぼテープレスの世界に進むことが確実。編集環境も1年前に比べて、ずいぶん楽になったようだ。それでも、僕のような古いタイプは「テープ」という実体があったほうが安心感があるんだけどなぁ。おいおいまた考えてみよう。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:03:25

2010/2/3 水曜日

『静かなる闘い シュティカ-冬の魂』

今日の夜はVIDEO ACT!の第48回上映会。上映した作品は『静かなる闘い シュティカー冬の魂』。今回、諸般の事情で上映会の告知が遅れてしまったのだけど、もうすぐ始まるバンクーバー冬季オリンピックの前に、ぜひ、上映したいと思い、今回上映した。内容は、バンクーバーオリンピックの会場近くの先住民の聖地・シュティカを守る闘いを描いたもの。実は僕も今日、初めてみたのだが、監督の床田さんは写真家でもあるらしくて、とにかく、シュティカの風景が美しい。聖地というだけあって、その神聖さが画面からも伝わってくる。神聖、と言っても、触らないということではなく、山を守っているヒュービーは木を刈り出して山からの恵みを得る必要も語る。全体として思ったのは、多くの先住民の方が出てくるのだが、その語り口がみんな穏やかなこと。語られる話は、先住民が差別され、何の権利もなかった話や、理不尽なリゾート開発の話など「怒り」をもって語られてもなんの不思議もない話なのだけど、声を荒げる人もいない。映画を撮影中、激烈な闘争がなかったせいなのか(昔、警察に連行されるシーンや、銃撃戦があったエピソードなども語られる)穏やかな語り方に僕は見入ってしまった。それにしても、オリンピック選手の紹介はこれでもか、というぐらいやっているのだから、開催地がどんな場所か、もっと報道されてもいいのに。少なくとも僕はこの作品を見たことで、もうすぐ始まるオリンピックを違った目で見られると思う。上映後、僕が一応、司会ということで先住民族10年市民連絡会の小林純子さんにお話を聞く。小林さんは現地に2度行かれていてさらに詳しい様子を聞かせていただき興味深かった。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:45:14

2010/2/2 火曜日

世界1のSHOWタイム

昨晩、なんとなく気になって、日テレの「世界1のSHOWタイム」という番組を見た。15名のパフォーマーのステージを見せる、という番組。素晴らしい芸の数々に感動。特に僕は日本人のパフォーマーに感動した。その中でも最も印象深かったのが、美空ひばりのモノマネを披露した、青木隆治さん。昨年末のモノマネ番組で見た時もすごい人だ、と思っていたけど、昨晩はさらに感動。感涙。この歌を説明するのは難しい。声が似ている、というのも驚異的なのだが(何せ男が女の声ですよ)さらにその先にある、本物の歌の良さを感じさせてくれる。(映像はここ。)多分、この番組、毎週ではないと思うのだけど、久しぶりに次も見たいと思った番組だった。芸をじっくり見れる番組って本当に少ない。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:48:11

2010/2/1 月曜日

『オーシャンズ』

ネイチャー・ドキュメンタリーの公開が続いている。今公開中は『オーシャンズ』。正直、この手の映画は少々食傷気味の感があるのだけど、驚異の映画『WATARIDORI』の製作者と知って見てみたくなった。が、それほど良くなかった。『ディープ・ブルー』もそうだけど、『WATARIDORI』もナレーションは最小限で音楽だけで見せるのが心地よかったのだけど、本作は、控え目とはいえ(見たのは吹き替え版なので)宮沢りえのナレーションが全編に。普通のレベルでは全くうるさくはないのだけど、期待していた映像とは違った。それでも、クジラの背中を撮った映像、猛スピードのイルカと並走する映像など、どうやって撮ったのか驚く映像も多数。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:57:16

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