2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2009/7/8 水曜日

ビデオカメラを買った

とうとうハイビジョンのビデオカメラを買ってしまった。と言っても、業務用タイプではなく、あくまでも家庭用の小型のもの。諸般の事情により、しばらく家庭用の小型タイプのもので試してみよう、と思った次第。

それにしても、何度も書いた気もするが、世はハイビジョン、ハイビジョンと騒いでいますが、この間、色々と調べてみると非常にやっかいなことになっているのがわかりました。例えば、僕が今回買ったような家庭用ビデオカメラ。いろんな情報を集めた上で、僕はminiDVに録画するHDV形式を選んだのですが、量販店ではすでにHDVは風前のともしび。(あくまでも家庭用カメラの場合。)HDDに録画するにせよ、メモリーに録画するにせよ、AVCHDという形式が主流。だけれども、この形式は撮った映像は何らかの媒体(普通はパソコンのハードディスクでしょう)に取り込むことが前提。じゃあ、取り込んだものをどうやって書き出すのかと言えば、ハイビジョン画質だとBlu-rayになると思うのだが、それはあくまでも撮ったものを丸ごと誰かに見てもらう、あるいは自分での保存用ということだろう。(まだまだBlu-rayの普及率は低いと思うけど。)ましてや、編集環境はどうもAVCHDにはまだまだ追いついていないようで、ちょっと編集して・・・なんていうふうにはならない。要は家庭用で一番需要があると(メーカーが思っている)撮りっぱなしの映像をBlu-rayで保存する、誰かに渡すことが基準になっているようです。(それもハードルが高いと思いますが。)なんでこんなことを書いているかと言えば、miniDVは環境が整っていったせいもありますが、業務用のカメラで撮ろうが、家庭用のカメラで撮ろうが撮ったテープを人に渡すことがなんの問題もなくできていた、ということがあります。もちろん、撮影することだけが仕事だ、という人なら撮った映像をメモリーカードで渡し、取り込んだら返してね、というやり方になるのでしょう。(そのままカードを渡すにはちと値段が高い気がします。)でも、映像を制作していると、ちょっとした映像のやりとりが必要だという場面が意外とあるものです。そんな時はAVCHDはやっかいそうです。(編集の仕事しかしない、という人はまた別だと思います。)(業務用の使い方と家庭用の使い方がごちゃごちゃになってますねぇ、すいません。)もうひとつ、僕みたいなずぼらな人間は、作品製作中もそうですし、製作の意図もなく映像を撮ったりする場合なんかは、撮ったものは撮りっぱなしでほったらかしにしていることが多いものです。そういう場合は今迄のようにテープで撮って置いておく、というのが楽なような気がします。常にHDDに取り込んでおかないと・・・というのは逆に面倒だなあ、と思ったりします。(メモリーカードを置いておく、というのもありなのでしょうがコストパフォーマンス的にはそういう使い方を前提にしていないと思います。)いつものことではあるのですが、メーカーはハイビジョンの高画質を売りにしてカメラだけは新製品をどんどん出すのですが、撮った映像をどうするんだ、というその先は後回しのような気がしてしょうがありません。(ちょっと前まではHDVだったのだけど。)

というわけで、消極的かもしれませんが、僕はHDVを選びました。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:18:14