2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2009/5/9 土曜日

「原口典之展 社会と物質」

今日からBankARTで始まる「原口典之展 社会と物質」を見るために、久しぶりに横浜へ出かけた。

上記の展覧会を見る前に、馬車道駅すぐのBankART1929はヨコハマ・クリエイティブシティ・センター(YCC)として生まれ変わったので、まずはここを見てきた。時間はまだたっぷりありそうなので、たまたまチラシで見かけた、神奈川国際アニメーション映像祭を見に行った。平日夕方のせいか、ほとんど人がおらず、また展示室での上映がちょっと見づらそうなこともあって、ほとんど通っただけだった。ちゃんと見れば面白いものもあると思うけど。

それからやっと、BankART NYKへ。3Fからゆっくり見て廻る。まずはファントムとスカイホークがドンと展示されていて、その迫力に圧倒される。隣の隣の展示室では、オイルプールが。これが驚嘆した作品で、鏡のように天井や外の風景を反射したオイルの表面を覗いていると、別世界に吸い込まれるような、別の空間を覗き込んでいるような気になってくる。また、周囲をぐるぐる歩くと景色が変わる。これは言葉では説明できない。2階の比較的ミニマルな作品を見た後、1階ではまたまたとてつもない、巨大なタイヤのようなゴムを彫った作品がドンとある。3階のオイルプールもそうだったけど、ここのラバーの作品でも匂いが充満していて、物の物質性だけではなく、嗅覚への物質性も強く感じる。とにかく、全館を使った展示は、建物そのものも作品の一部であるかのような趣も感じて圧倒的だ。前々から、ここで個展が見たいな、と思ったことはあったのだが、よく考えればこれだけ大きなスペースに負けない作家なんてそうそういるわけもなく、そういう意味でも画期的な個展なのだと思う。

パーティーまでちょっと時間があったので、開国博Y150の会場の方へ行って見る。まあ、中途半端な時間しかないこともあって、入場料が必要なゾーンはパス。それでも、みかんぐみ設計のパビリオンは見たかったので、周囲をぐるっと廻りながら、なんとか中の様子も覗く。ぱっと廻った限りでは、またちゃんと来よう、とはあまり思えなかったのだが・・。

その後、再びBankART NYKに戻って、オープニングパーティー。知った方々もおられて、ご挨拶が出来てよかった。

未分類 — text by 本田孝義 @ 0:02:06