2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

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2011/1/29 土曜日

市民がつくるTVF2011

今日は午前中から”市民がつくるTVF2011”発表・上映会に行ってきた。長年東京ビデオビデオフェスティバル(TVF)を主催していた日本ビクターが撤退したのが2009年。昨年からNPO法人として再スタートし、プレ企画が行われた。そして、今回が新生TVFの第1回となった。応募本数がかなり減ったり、運営も何かと大変だとは思うのだけど、こうして復活したことは何より喜ばしい。毎年、いい作品に出合えるのを楽しみにしています。さて、9時半から優秀作品15作品を一挙上映。ネット上でも見れるのだけど、どうも僕はネット動画を見るのが苦手なので、こうして上映してくれてありがたい。約3時間半見る。僕の勝手な楽しみはシニア世代の作品を見ることだったりする。普段、なかなか見るチャンスがないから。今年の受賞作は結構、時間をかけて撮った作品が多い印象。その後の表彰式では、優秀作品賞15作品の中から、ビデオ大賞に「近くて遠い学校」(るんみ)、(先日のVIDEO ACT!上映会でも上映)「城南子ども放送局~城南特別支援学校~」(渡邊恭子、中央大学FLP松野良一ゼミ)が選ばれた。また、今年から創設された筑紫哲也賞には「城南子ども放送局~城南特別支援学校~」が、サポーター投票による市民賞には「ろくろくの絆」(平野隆弘)が選ばれた。表彰式には城南特別支援学校の生徒、先生、父母も来られていて、たいへん賑やかで微笑ましい光景が。その光景は作品そのまま。「ろくろくの絆」は目から鱗の作品。六本木ヒルズと言えば、巨額マネーの象徴のようになってしまったが、六本木6丁目の再開発には地元の方々の熱心な街づくりへの取り組みがあったことを丁寧に描いている。(それも1本の木を擬人化し、その木から語られる。)僕は逆の視点から、森ビルが地元をうまく抱きこんだ、というふうにどちらかと言うとマイナス面として捉えていたようなところがあるけど、こういうビデオを見て少し認識が変わった。ことほど左様に、TVFが三十数年前の第1回から「市民ビデオ」という考え方を貫いているからこそ、僕らが知ることが出来る世界がある。それが楽しい。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:03:17

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