2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

2009/3/22 日曜日

イセザキ映像祭:最終日

3月13日から始まった、イセザキ映像祭もついに最終日。あいにく、雨風が強い天気になったのが残念。今日も、東京ビデオフェスティバルの入賞作の上映。今日は、藤井喜郎さんが来てくださった。今回、藤井さんの作品は3本上映させてもらった。いずれの作品もとても丁寧な取材で作られている。今日、最後に上映した『蚕道を極める』という作品は、相模原市の山奥で、蚕を作り、糸を取り、染織まで全ての工程を一人で行なっている、カナダ人・ブライアンさんを描いたもの。とにかく、途絶えてしまいそうな日本の伝統がこうして蘇えっているのに感慨を覚える。

無事、大きなトラブルもなく映像祭が終了した。イベントの内実はどうだったのか、自分ではよく分からない。はじめ、話があった時に、開催まで時間がないことなどもあって、今回のイベントで何か大きな成果を望むのは難しいだろう、と思った。だから僕は、種まきのつもりで企画を考えた。単純に「集客」という点で考えれば、もっと派手な企画もあるだろう。でも、僕はそれでは面白くない、と思った。一発の花火を打ち上げるより、何か今後につながる、ヒントが転がっているような企画のほうが意味があるんじゃないか、と思った。実際のところは、自分ではよくわからないが、種まきは出来たんじゃないか、と思う。少し芽が出ているとも感じる。この芽をどう育てていくかは、地域の方々を始め、少しずつ水やりをすることも必要だろう。僕がどう関わっていくかは、決めているわけではないけれど、水やりには参加できるかもしれない。

未分類 — text by 本田孝義 @ 21:41:14