2008年春、渋谷ユーロスペースにてレイトショーされる
映画『船、山にのぼる」の監督・本田孝義のブログです。

本田孝義

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2011/5/23 月曜日

Chim↑Pom展「 REAL TIMES 」

今日はSNACに行って、”Chim↑Pom展「 REAL TIMES 」 ”を見てきた。3・11の震災・原発事故に向き合った個展。全体的な大雑把な感想をまず書くと、chim↑pomと言えば、様々な事象を「脱臼」させる行為が面白い集団だと思うのだけど、本展では扱っている事象がへヴィーなので脱臼度が低くなっている変わりに、どこか「切実さ」を感じさせるものになっているように思う。もっとも、すでに「事件」として話題になっている、渋谷の岡本太郎作「明日への神話」への「いたずら」作品はchim↑pomらしいのかもしれない。この作品は「落書き事件」なんて情報が流れていたが、映像を見ると全然違った。元々の壁画の右下が当初の設置環境のせいか少しいびつに空いたスペースがあり、そこに福島第一原発の絵(パネル)を付け足したもの。この行為の是非は僕には判断付きかねるのだが、そもそも「明日への神話」は広島・長崎の原爆、第5福竜丸の「核」をテーマにした作品であり、そこに巧妙に岡本太郎のタッチを真似した原発の絵を付け加えたくなる衝動は理解できた。他に面白かったのはエロをエネルギーに変える、エロキテル、か。今一度、展示の光景を思い出すと、何かもやもやしたものも感じるのだが、逆にいえば、それだけ3・11という現実が大きくて重いのかもしれない。

未分類 — text by 本田孝義 @ 23:16:57

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